2010/05/24 19:36:46
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日経平均の見通しより
「エフオーアイ問題で問われる幹事証券と東証」
 昨年11月の東証マザーズに上場したばかりのエフオーアイが虚偽記載により半年で上場廃止となりました。それだけでなく、虚偽の内容が悪質で経営破たんしたことは会社と公認会計士だけの問題で済まされず、幹事証券としてみずほインベスターズや上場を審査した東証にも重大な責任を負わせるべきでしょう。それにしても、エフオーアイは売り上げの大半が海外との架空の取り引きだったとされ、会社の実態は決算書類の1割以下だったという指摘があるほどで、虚偽記載のレベルで過去に類を見ない悪質さでしたが、なぜ上場にかかわった関係者は見抜けなかったのでしょうか。
 東証は上場審査にあたり、財務内容や経営実態について、監査証明を否定できず、責任が無いかのように弁明しています。また、主幹事のみずほインベスターズはこれまでホームページなどで何ら説明が無く、買い付けた顧客に対するお詫びの掲載もありませんでしたが、本日になってようやくホームページに『誠に遺憾であり、大変重く受け止めております。』とし、原因を検証中とのコメントを掲載しました。
 しかし、エフオーアイは売り上げの大半が虚偽であり、売掛金の急増がいかにも不自然で、調べようとすれば見抜けたのではないでしょうか。日経新聞社によると監査証明を出した公認会計士の事務所とは連絡が取れますが、担当の会計士とは「連絡が取れない」ということで実態の解明が進んでいません。この問題で会社側の責任は当然のこと、少なくとも上場時に最も重要な役割を担う公認会計士にも責任があり、更に、「上場を認めること」の重大さに対して東証に責任が及ぶべきでしょう。幹事証券に対しても課徴金などの制裁措置があってしかるべきです。
 新興市場の上場を巡ってはこれまでにいくつもの問題があり、その都度改善努力が行われてきましたが、現状のままでは問題は無くなりそうにありません。この際、東証に責任を負わせる法制化措置と同時に、強制的に会社の内容を審査できる権限を与えることを考える必要があるのではないでしょうか。一度上場してしまってからでは不祥事の損害は投資家に一方的にふりかかります。東証が不祥事が発覚してから上場廃止を決めることは上場を認めた東証が投資家を裏切ることでもあります。もはや書類審査だけで対応することに限界があることは明らかで、東証の改革を進めるべきでしょう。
 日経平均は米国株の反騰にもかかわらず、小幅続落となりました。ユーロ売りに熱心だった投機筋は一旦買い戻して利益確定の動きが優勢となったようですが、足元では再びユーロ売りとなるなど、一枚岩でないユーロの弱みにつけ込まれた感があります。その一方で、ユーロの弱さに気を取られていると米国の弱い面が浮上してドル・円に波及する怖さもあります。株価の上昇時に隠されていた問題点が全て織り込まれたとは言えず、しばらくボラタイルな展開を覚悟すべきところでしょう。
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