2010/06/15 18:16:00
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日経平均の見通し2010年6月15日
「株主総会通知をIRに利用しない企業姿勢の不思議」
株主に3月決算企業から総会の案内が大量に送られる時期になりました。しかし、どの企業もIRを重視しているはずですが、株主総会の案内は数十年間変わらない地味で形式的な内容のものがほとんどです。総会通知は役員の一覧表や貸借対照表や損益計算書など堅苦しい記述が多い書類ですから、株主になるべく理解してもらえるように分かり易いグラフや説明があっても良さそうなものですが、実際は読む気にさせない形式のものがほとんどでしょう。中には、単に地味なだけでなく、ニプロのように本社が大阪にありながら株主総会は滋賀県草津市の研究所に近い自社施設で開く案内を出す企業があり、同じ時期に総会が多いことを考えると株主に会場に来るなと言っているような通知まであります。
企業は多額の費用をかけた総会通知にもっと投資家に会社の内容を理解してもらえるような工夫をすべきでしょう。それだけでなく、多くの株主が「企業にとって顧客でもある」ことを自覚すべきです。総会通知は自社商品や新製品の紹介なども兼ねたIR広報・宣伝誌と位置付ければ良いでしょう。その見本となるのがトラスコ中山の総会案内です。案内では、最初に「がんばれ日本のモノづくり」と題した社長の挨拶が笑顔の写真付きで掲載され、前回の総会の模様や工場の写真があり、各役員も写真付きで紹介されています。また、売上高推移や会社の業務内容などをグラフや図解で示し、各部担当の役員がそれぞれ担当部門の報告を行い、抱負を語っています。また、前回の株主総会で質問があった項目をQ&Aで示し、今回の総会で重複しないように配慮がされています。大阪本社の企業で総会は大阪で行いますが、東京にも中継会場を設け、同時開催で出席者の利便性を向上させるという徹底ぶりです。多くの企業が見本として欲しい内容です。
今年から株主総会について法令が変更され、議案について反対票がどれだけあったか総会後に公表することが義務付けられました。旧態依然とした総会通知を株主に送り続ける企業は実際はIRを面倒に感じていると思われても仕方がなく、反対票が増えるかもしれません。それ以前に総会を絶好のIRの機会と捉え、営業にも活かす心構えが必要でしょう。
日経平均はユーロ不安で売られた巻き戻しが続き、小幅続伸となりました。ただ、世界景気の回復に暗雲が立ち込めるようになり、積極的な買いもなく、テクニカルな反発の域を出ません。しばらくは新規の悪材料が飛び出さないか、投資家は恐る恐る買い直す流れが続き、安心感が出たところで隠れた悪材料が表面化するような展開となる可能性があります。
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