2010/08/10 20:15:08
  • HIT Mail Magazine Free!

TOPTRADER(www.toptrader.jp)
{MONTH-00}/{DAY-00} {HOUR-00}:{MINUTE-00} 発行
---------------------------
日経平均の見通し2010年8月10日(火)
経済は「異例なほど不透明」ではない
 バーナンキFRB議長は先月の議会証言で経済の見通しは「unusually uncertain(異例なほど不透明)」と発言しました。最近では債券運用のトップの機関投資家であるピムコのCEOまでもが実に良い表現と感心していました。しかし、それほどまでに世界景気の行方が不透明なのでしょうか?むしろ、効果的な金融政策が打てないことに対する「言い訳」ではないでしょうか。
 実際、現在までに出されたファンダメンタルズ指標は「異例でも無く、クリア」に景気の回復力の鈍化を示します。消費者信頼感指数などいくつかの消費に関する指標や雇用統計における雇用情勢の改善の遅れ、更に、中国の成長率の鈍化など、全てがリーマンショック後に急速に回復してきた世界経済の回復力が落ちてきたことをはっきりと示しています。その意味で景気の先行きは不透明ではありませんし、いくつかのバブル崩壊後の回復場面でも同様なことが起きていますので、異例でもありません。加えて、各国が財政出動を続けることが困難になり、緊縮財政路線が景気回復の足かせとなることも見通せることです。
 市場関係者が最も嫌がる事態は不透明でも無いのに先が不透明なことを理由に政策を出し惜しみすることでしょう。それは金融当局が芳しくない回復力を見せられながらも、「出口戦略」に未練を残している姿かもしれません。新聞記事で最近多く見かける表現が「足元の回復は顕著でも先行きに不透明感を残す」などという「バーナンキ表現」です。不透明というどちらになるか誤魔化しのような表現ではなく、減速懸念と書けば済むことです。自動車の国内生産が下期に大幅ダウンすることはほぼ確実で、急ピッチの回復が続くとは誰も思わないのではないでしょうか。現状を率直に認め、どうするかが当局に求められる場面でしょう。
--------------------------------------------------------
■「HIT Mail Magazine」(有料)のお知らせ
株式投資の初心者から上級者まで、さらにワン・ステップ・アップ目指すなら、
投資専門メールマガジンの「HIT Mail Magazine」でトップトレーダーへの夢へ
一歩ずつ歩んでみませんか。
http://www.wisco.jp/hit/

■バックナンバーはこちら
http://free.toptrader.jp/app/hit/backnumber.cgi

■メールマガジンの配信停止方法
下記URLをクリックして頂くとメールマガジンが配信停止となります。
(確認画面等は表示されませんので間違って停止された場合は
 再登録をお願い致します)
{DELURL}

--------------------------------------------------------
著作権は筆者の1/fゆらぎに属します。転載、転送等はご遠慮
ください。また、メルマガの内容は著者の見解を述べたもので
投資を勧誘するものではございません。銘柄の選択、投資の判
断は、ご自身でなさるようお願いいたします。