2011/10/24 16:45:37
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【社内で不正が行われたらサラリーマンはどうするか?】

オリンパスで問題になっているように、社内で不正が行われているかもしれないと気付いた時、会社員はどう

すべきでしょうか?日本では非常に難しい問題です。
いくつかの有名企業で内部告発で正しいことを行ったにもかかわらず、告発者は悪者扱いされ、会社側から不

当な扱いを受けることも珍しくありません。
そのオリンパスで起きた事例が2009年のダイヤモンド・オンラインの山崎元氏のマルチスコープというコ

ラムで紹介されいます。
引用させていただくと、
『浜田正晴さん(48歳。既に実名報道されている)が大手鉄鋼メーカー向けに精密検査システムの販売を担当

していた2007年4月、取引先から機密情報を知る社員を引き抜こうとする社内の動きを知った。浜田さんは不

正競争防止法違反(営業秘密の侵害)の可能性があると判断し、当初は上司に懸念を伝えたが、聞き入れられ

なかったため、この件を、同年6月にオリンパス社内に設置されている「コンプライアンスヘルプライン室」

に通報したという。
記事によると、オリンパスは、浜田さんの告発を受けて、相手側の取引先に謝罪したという。謝ったというこ

とは、浜田さんが告発した内容そのものについては「不正競争防止法違反」の可能性があると判断し、悪いこ

とだと認めたということだろう。
しかし、告発した浜田さんのその後が、何ともやり切れない。読売新聞の記事によると、オリンパスのコンプ

ライアンス窓口の責任者は、浜田さんとのメールを、不正の当該部署の上司と人事部にも送信した(先ずは、

ここがまずい)。約2ヵ月後、浜田さんは、なんとその上司の管轄する別セクションに異動を言い渡された。

配属先は畑違いの技術系の職場で、現在まで約1年半、部署外の人間と許可なく連絡を取ることを禁じられ、

資料整理しか仕事が与えられない状況に置かれているという。人事評価も、長期病欠者並の低評価だという。
浜田さんは昨年2月、オリンパスと上司に対し異動の取り消しなどを求め東京地裁に提訴し、係争中だ。窓口

の責任者が「機密保持の約束を守らずに、メールを配信してしまいました」と浜田さんに謝罪するメールも証

拠として提出されたというが、オリンパス広報IR室は「本人の了解を得て上司などにメールした。異動は本

人の適性を考えたもので、評価は通報への報復ではない」とコメントしている。』(引用終わり)という内容

です。
つまり、オリンパスはコンプライアンスの問題で騒いだ社員を罰するというカルチャーがあったという解釈が

できそうですし、日本企業に共通するものとして外国人投資家に警戒感が広がっていることが問題です。
かつて、筆者が外資系金融機関に在籍した際に似たようなことがありました。
その事件とは、ある営業マンによる明らかな不正行為があり、取引伝票にサインすることを拒否したところ、

営業マンと同じ会社出身の支店長とも対立し、解雇寸前までいったというものです。
その取引内容は市場外取引引きで行われる性質のものでしたが、価格が通常の3倍から5倍あるような異常な

数字の取引になっており、買い手は信託銀行でしたが、明らかに裏に損失補てんの疑いのあった伝票です。
当時在籍した会社ではフロント(営業)はディールの当事者と、もうひとりがチェックし、正しい取引と認め

るサインをする決まりになっていて、その役割が委託注文については営業本人と筆者になっていました。
市場外で相対で決まる取引とは言え、異常な取引の伝票にはサイン出来ないと突き返したところ、トップ(支

店長)が出てきてサインしろとすごい剣幕で責めてきました。
断固としてサインを拒否したところ、営業マンと支店長がサインをして約定を成立させてしまい、こちらは営

業妨害で悪いことをしたように言われたことを思い出します。
その後、すっかり忘れていた頃に、大蔵省と金融庁の検査が入り、鋭い観察眼を持った検査官がいたようで、

問題の伝票が怪しいことを見つけ問題にしました。
そして、不正な取引を行った営業マンは本国の親会社によって即解雇され、支店長は自主的に辞めるというこ

とになりました。
結局、外資系企業だから、不正に加担しない態度で正解となりましたが、日本の企業では(警察官や検察官さ

え)見て見ぬふりをしている人が多いのではないでしょうか。
あなたなら不正を見つけたらどうしますか?
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